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院長Blog.「歯周病とうまく付き合うには」①成り立ち編2019.07.09

こんにちは(今回は長文です)。

札幌の自由診療専門歯科クリニックであるユアーズデンタルクリニック院長の湯口晃弘です。

 

今日は歯周病について分かっていることについて書きたいと思います。

歯周病は現在、歯を失う最も大きな原因として考えられています。

「歯周病」というフレーズ、皆さんもテレビや雑誌などでも目にしたことくらいはあるかもしれません。

もっと知識がある方であれば「歯周病は怖い病気だ」「歯医者さんに定期的にメインテナンスに行かなきゃいけない」ということまで理解されている方もいるかもしれません。

どうやって歯を失っていくのかと言うと、歯周病を引き起こす原因である歯周病菌が出す毒素が、歯ぐきと歯を支えている歯槽骨を溶かしてしまうので、地盤がぬかるんだ柱がグラグラになって倒れてしまうように、歯が自然にグラグラになって抜けてしまうんです。

そんなコワイ病気だと思われている「歯周病」について、いくつかの視点から「歯周病」の成り立ちや治療法・予防法について整理したいと思います。

 

誰もが、歯を失いたくはないと考えていると思います。

しかし、正確には歯を失うことを考えて生活している方は稀、と言った方が良いかもしれません。

食事をするときに、「美味しそうだな」とは思っても、「これを食べると奥歯を失うかもしれないな」なんて考えて食事している人はあまりいないかもしれません(もしそう思っていたとしたら緊急事態です)。

つまり、誰もがまさか「将来自分が歯を失うことになる」なんて思っても見ないで生活をしています。

人は健康なときは、まさか自分が病に冒されるなんて思っていないわけです。

しかし歯周病は「沈黙の疾患」と言われるほど初期症状に気がつかないことが多い病気です。

  • 歯ぐきから血が出る
  • 歯ぐきが丸く赤く膨らんでいる
  • 口臭が気になる
  • 何十年も歯医者に行っていない

などの特徴が挙げられるのですが、気にならない程度であれば気がつかないでしょう。しかしどれか一つでも当てはまるとしたら歯周病かもしれません。

巷には、歯周病菌を予防する歯ブラシや歯磨き粉がとても多くの種類売られています。

果たしてどの歯磨き粉が良いのでしょうか?

一方でデンタルIQが高い方(一般の方で専門知識を持った方々)であれば、歯磨き粉より歯を磨く時間や磨き方にこだわっている方もいらっしゃるかもしれません。

歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを併用し1時間以上磨く方もいると聞きます。とても素晴らしい心がけだと思います。

 

さて私たち歯科医師の中でも、歯周病治療の常識と思われれていることがいくつかあるので皆さんとシェアしたいと思います。

  • 歯周病は歯周病菌の感染による感染症である
  • 歯周病菌は18歳〜20歳前後に感染・定着する
  • 歯周病菌は血液(歯ぐきからの出血)をエサに増殖をする
  • 歯周病菌は血管から侵入し全身の臓器をめぐり、心臓や脳の血管疾患や糖尿病などの内科的疾患の原因となる
  • 歯周病菌は死滅しない

結構ショッキングなことが書いてありますよね?

これ現時点では全て事実なんです。

これらのことを考慮した上で私たちは歯周病という病と向き合う必要があるんです。

もう一度言いますが、歯周病菌をゼロにする安全な薬や洗口剤はこの世に存在しません。

 

じゃあ、どうすればいいの?

 

歯周病は歯周病菌によって起こる感染症なのですが、実はヒトの免疫応答がしっかり働いていて共生関係が成立していたらそんなにコワイ病気じゃないんです。

歯周病菌に感染はしていても、発症さえしていなければいい、ということなんです。

そもそも歯周病菌の感染を予防することは、もはやこの現代社会においてよほど無菌的な環境下で生活しない限りは困難だと言われています。

誰と話すときも必ずマスクを着用し、誰かと一緒に食事を摂る際は自分の食べるものだけは、ほかの人とは調理器具からお皿・箸に至るまで全て分けて滅菌したものを使用して、そして同様に無菌環境下で育ってきた人と暮らしていく・・・なんて非現実的なことを試みなきゃいけないかもしれません。

そんなことしなくても健康的に暮らせます!

要は歯周病菌と共存する道を選びましょう、ということなんです。

そのためにしなくてはいけないことがあります。

歯周病が発症しないように生活をすることを心がけましょうということです。

歯周病の主な原因はバイオフィルム(プラーク=磨き残し)です。

しかしバイオフィルムが全て悪いわけではありません。

そう、磨き残しなんて誰もがあるからです。

磨き残したバイオフィルム(プラーク)が悪いのではなく、そのバイオフィルムの質が悪い方に変化することが良くないのです。

歯科用語で言うと歯周病菌が増殖した結果、高病原性バイオフィルムに変化してしまうと危険なんです。

ですから歯周病菌に感染している状態でも、歯周病が発症する人とそうでない人がいると言うことなんです。

その歯周病が発症する方の共通点があります。

  • お口中の清掃不良によってバイオフィルムが蓄積されたままになっている
  • 生活習慣(喫煙・ストレス)の乱れや加齢による組織の抵抗性の低下

それにより共生関係が破綻してしまうと発症するんです。

そのバランスが崩れた時に最も注意しなくてはいけないのが

「歯ぐきからの出血」なんです。

血液は歯周病菌にとって最高のエサとなってしまうので、一気に増殖を促してしまうのです。

歯科用語でBOP(Bleeding on probing)と言います。

歯周病治療の目標はこの「BOPをゼロ」にすることなんです。

つまり、歯ぐきから出血しない状態にすることなんです。

 

ここまで歯周病の成り立ちを中心にお話しました。

次回は歯周病の実際の治療についてお話したいと思います。

乞うご期待。

最後までお読み頂いた方、ありがとうございます!