診療内容

当院について

初診の方へ

質で選ぶ保険外治療

クリニックブログ

サイトマップ

予約制

011-206-8241

Blog

歯ぐきの移植について(インプラント編)2018.12.15

こんにちは。

院長の湯口です。

すっかり本格的な冬到来ですね。

道路もツルツルなので慎重に事故など本当に気をつけましょう。

 

さて今回は久しぶりにインプラント治療についてです。

正確にはインプラントが結果的に長持ちするための歯ぐきの移植についてお話します。

 

「歯ぐきの移植」!?!?

 

当院の患者さまでもこのフレーズに引っかかる患者さまが多いです。

他の「骨の造成」などより圧倒的に食いつきが違います笑。

歯ぐきの移植とは何なのか?

歯ぐきの移植はどう行うのか?

についてお話します(今回の読了は長くなりそうです)。

 

さて歯ぐきの移植とは何なのでしょうか?

そのヒントは歯周病治療にあります。

歯周病は骨を溶かす病気ですが、同時に歯ぐきも失ってしまいます。

健康な歯の周りにはある一定量の「角化歯肉」と呼ばれる歯ブラシの圧にも耐えられるくらい硬い歯ぐきが存在します。

ほっぺを引いても動かない部分です(鏡の前で試してみて下さい)。

 

緑の矢印が指す部分です。

 

この「角化歯肉」がなくなってしまうと歯ブラシを当てることが難しくなります(試しに歯ブラシをほっぺの内側の角化歯肉がない柔らかい部分に当ててみて下さい)。

というか痛くて歯ブラシが当てられません。

インプラントも同様でインプラントの周りに硬い歯ぐきがないと自分で歯磨きをすることができなくなり汚れが溜まってしまうのです。

それがインプラント周囲粘膜炎やインプラント周囲炎などの細菌感染の原因の一つになってしまいます。

ですからインプラントの周りにも硬い歯ぐきを積極的に作っていくことが必要になります(他にも理由がありますが)。

歯周治療の一つの治療法として考案された、この硬い歯ぐきをご自身の歯やインプラントの周りに獲得することを「歯ぐきの移植」と言います。

通称FGG(FreeGingivalGraft)です。

 

ではどこから硬い歯ぐきを持ってくるかというと・・・

ご自身の上顎の裏側の歯ぐきなんですね!

上顎の裏側の歯ぐきは硬くて丈夫で量も豊富なのでどこからでも採取可能なのです。

そこで上顎の歯の裏側の一部分から硬い歯ぐきをもらってきてインプラントの周りに貼り付ける処置をします。

 

 

 

裏側から切り取った状態です。

これを下の歯に移植します。

 

 

 

 

貼り付けられた歯ぐきは時間が経つと周りの元々の歯ぐきとくっついて馴染みます。

そして採取した側の裏側の歯ぐきも跡形もなく治癒して元通りになるんです。

歯ぐきの再生能力って凄いんです。

「歯ぐきの移植」はそんな歯ぐきの再生能力を活かした治療法なのです。

 

当院でインプラント治療をされる患者さまの中にも歯ぐきの移植が必要な方とそうでない方に分かれます。

その違いは、「元々の自分の硬い歯ぐきがどのくらい残っているか?」です。

インプラント治療を行う方が必ず必要な処置という訳ではありませんのでご安心を笑。

元々の歯ぐきがある程度残っている方は、別の術式で歯ぐきを温存します。

ここでは長くなり過ぎるので割愛しますが。。。

 

巷では

「簡単・痛くないインプラント治療」

「低侵襲でその日で終わるインプラント治療」

などの広告を目にすることがあります。

実際にとても条件が良ければ一回の手術だけで済む場合もあります。

当院のHPの症例紹介の「犬歯1本・40代女性」のケースがそうです。

 

https://www.yours-dental.com/treatments/implant

 

しかしほとんど多くの場合、好条件であるわけがないのです。

歯を失うまでの間に、歯ぐきや骨など色々なものも失っていることが多いからです。

一度失われた人間の身体の一部となる歯や歯ぐきは簡単には元通りにはなりません。

美しさ・機能・そして長持ちすることを同時に達成するためにはそこまでこだわる必要があるんです。

 

だからと言って「むやみやたらに切り刻む」(手術が得意な先生だから)でもなく、

「条件が悪くなったままの姿を受け入れる」(手術が苦手な先生だから)でもなく、

キーワードは

「必要な時に必要な分だけ」手術をする

ということです。

 

 

 

ここまでインプラントの周りの組織を再建しておけば、たとえ仮歯のまま急な入院などで来院が途絶えてしまったとしても心配はいりません。

言い換えるとインプラントにセラミックを被せた後もそこまでインプラントの感染やインプラント周囲炎に神経質にならなくても良いのです。

私も正直言って安心です。

 

 

なぜここまでするかと問われますと、

何度も繰り返し言いますが

「良い治療結果を長持ちさせたいから」

という一言に尽きます。

これが私の考える「未来に寄り添う治療」のほんの一部です。

(長文をお読み頂きありがとうございます)